【第2回】前田恵一流・相手に”気づき”を与え、行動を引き出す「言葉の力」

※この記事は2回連載の第2回です。第1回はこちらから

目次

♦︎心に響く言葉を選んで、三つだけ伝える
♦︎アナロジーを使って、言葉を相手の心に直接届ける

前回までのあらすじ

前田塾主宰者の前田恵一氏の言葉には「人に気づきを与え、行動を引き出す力がある」と感じた塾生たち。その力はどのようにすればつけられるのか。私たちにも真似できるのか。
前回は「相手の立場になる」というポイントを学んだ。
それでは、その上でどのような言葉をかけていけばいいのか。
今回は前田氏が実践しているテクニックである「キーワードを3つに絞る」「アナロジーをきかせる」ことについて詳しく伺いました。

心に響く言葉を選んで、三つだけ伝える


前田さん:

講義中にみんなの表情をチェックしているとつまんなさそうだなとかなんか反応が違うなとか分かるんだよね。

でもそれは別にみんなが悪いわけではなくて、適切なブリッジング(橋渡し)ができていないからそうなるんだよね。

そんな風にその場の状況を見ながら、浮かんでくる言葉を頭の中にドバーっと書き出してみる。

これは響かないとか、これはこの前提と違うとか 表情をずっと見ながら極力一つの単語とか二つの単語とか多くて三つくらいに絞って伝えようと心掛けているね。

ここはテクニカルな話だけど、人って三つ以上を同時に覚えられないから。


ネガティブな言葉でもいい

ちゃおず:
その時にポジティブなワードを選ぶとかって結構心がけていらっしゃいますか?

前田さん:

場合によるよね。その場がどんな空気かなのかによって、全然違う。すごい厳しい風に罵倒することもあるし。

ぺぱねぇ:
もう一個前田さんが言った中で、すごい場の空気変えたな、とか自分のマインド変えたなとか思ったのが、
「君たちの中で誰がどれくらいできるかなんて、誰が頭いいかなんてどうでもいいし興味ないから
っていう言葉(笑)
それは「恥ずかしがらずに質問しろ」っていうところに目的を置くためだと思うんですけど、結果として
「あ、そうだった勉強しに来ているんだ。いらないプライド捨てよう」
と、スッとマインドが動いた言葉だったなって。
これってポジティブじゃないけど、場の空気も自分のマインドセットも変えたんですよね。
ちゃおず:
僕も言葉のチョイスいいと思っていて「興味ないから」みたいな普通言わないじゃないですか?
でもそれを効果的に使える、言葉の選び方が違うなと思ったんですよね。
MJ:
確かに、「興味ない」は社会人になってから聞くようになったなぁ。笑
ちゃおず:
そうなんですか?言われるんですか?
上司に「興味ないから」って。
MJ:
上司にも言われたことがあるし、部下にも言ったことあるかな。
考慮する変数を消え去れと言う文脈とか、余計なことを考えないでいいと伝える時によく使う印象があるね。
フォーカスするものではなく、切り捨てるものに一旦意識を集中させる言葉なのかな。

前田さん:

そうそう。虚栄心とかさ、絶対塾の現場で発生するから、それは切り捨てたいじゃん?みんなにとって邪魔だからさ。だからそんなことマジでどうでもいいとか。

全員の前で敢えて強い言葉で宣言することによって、場の評価軸を変える必要があって。言葉は乱暴だけどね。

 
 

アナロジーを使って、言葉を相手の心に直接届ける


風早くん:
僕の場合で響いたなと思ったのは、スポーツの文脈が出てくる話の時でした。聞いていてめちゃくちゃ共感しました。

前田さん:

ありがとう。笑

相手の土俵で話をすると言うことは、実はすごく僕が意識していることなんですよ。

自分が伝えたいメッセージを自分の言葉で伝えると伝わりにくいよね。

例えば、ゴリはバスケやっているわけだから、ポジション取りの話とか「点を入れる」とか「ゴールを守る」とか、ルールの中で何がバスケの本質だと思っているのか、そういうフレーズを投げ込む。もちろん野球とかサッカーとかあるけど。

同じ構造や特徴を持ったものを説明するのに、別のテーマを使って類推させるのを、アナロジーをきかせるという言い方をするんだけど、いろんなものの本質って結構似てるから、そうやって説明すると意味を外さないまましっかり伝わる。

風早くん:
だから講義の最中に、唐突にスポーツの話が出てきたりするんですね!
スポーツ以外の話題を使うこともあるんですか?

前田さん:

例えば大学受験の話。受験の話で目標設定の話をする。例えば英語ができないと、readingなのかwritingなのかと分解して強化すべきポイントを探す。

問題解決法をお伝えする時にそのままその話をするのではなくて大学受験を例にとるとか。

経験をベースに話をするっていうのは大事だから、極力、その人は何して来た人なのかとか事前に聞いて、この場はどういう人が多数派なのかっていうのは意識するようにはしている。

スポーツやってきた人は多いから、使うことが多いかな。

ぺぱねぇ:
塾で前田さんの話を聞きながら、「これはパワーワード選んできたな」「場の空気変わったな」「このアナロジーで来たか」って、考えるのは面白いかも!

前田さん:

それはむず痒いけど面白いね。笑



編集後記


忙しい中快くインタビューに答えてくださった前田氏にこの場をお借りして御礼申し上げます。
前田氏が塾長を務める前田塾の詳細はこちらから!
http://www.maedajuku.com



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